読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ルケーシーのブーツ

コラム・エッセイ

少し昔を思い出してしまったー。
きっかけはパリのラファイエットを会場にランウェイを行ったヴェットモンのショー。その中でとりわけ僕の目を奪ったのはルケーシーとのコラボブーツだった。

ルケーシー(Lucchese)。確か1883年テキサスあたりに創業した、かなり古いイカしたブーツを手掛けているウエスタンブーツメーカー。実は僕が初めて知ったのはルケーシーだったこともあり、大雑把にウエスタンブーツといえば僕のなかではルケーシーなのだ。いま40歳以上のアメカジ好きな方なら、はいたことがあったり少なくとも知っている方は多いのではないか。

かれこれ10年ほど前に勤務していた店舗の1階最奥最上部にルケーシーのブーツは鎮座していた。箱も含めた陳列が生み出す奥行きに高い配置場所という条件が加わったそれは、まるで神棚のように祀られている錯覚を覚えた。
肝心のブーツは、ヴァンプからヒールにかけてリザードでクォーター部分がカウスウェードのコンビ。しかも色はブラックアウトで最高にクール!カウボーイたちからすればオペラパンプスみたいな1足できっとこれは正装用なんだろう、なんて勝手な解釈をしていたものだ。その雰囲気や価格、陳列場所から"GOD"という大そうな別名を我々から、いや僕から秘かに授けられたそのブーツは店の守り神でもあり、様々な会話のネタにもされた。

まぁとにかくイカした靴なのだが、当時はカウボーイスタイルか、それに近しいスタイルでしかはけなかった気がするが、今はどうだ。ヴェットモンのようなスタイリングを見ると新たな可能性を垣間見た気がして何だか嬉しくなる。

昔話が出来るようになるなんて、何だか歳をとった気がする。けれど、そんな今だからこそ着こなしが楽しめるのではないか。きっと今からでも遅くはない。そのうちどこかのお店も買い付けて店頭に並べることだろう。今やこんなブーツも気軽にはける時代だ。ルケーシーにトライして、ヴェットモンのように縛られないカオスでフレッシュな感覚を取り戻してみようかと思った。ヒーハー!

 

f:id:hynm_hayakawa:20160708131523j:image